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僕がすね毛脱毛でコンプレックスを克服した話
僕の学生時代からの長年の悩み、それは人よりも明らかに濃いすね毛でした。遺伝なのか、体質なのか、中学生の頃から僕の両脚は黒々とした毛で覆われ、夏場の体育の授業で半ズボンになるのが何よりも苦痛でした。周りの友人たちはまだ産毛のような毛なのに、自分だけが大人のような剛毛であることに、言いようのない劣等感を抱えていました。そのコンプレックスは大人になっても続き、真夏でも頑なに長ズボンを履き続け、海やプールといったレジャーは全力で避けるようになっていました。ファッションを楽しむ友人たちを横目に、僕はただ自分の脚を隠すことしか考えられませんでした。彼女との旅行でも、温泉でタオルを巻いたまま移動したり、部屋の電気を暗くしたりと、常にすね毛を意識してしまい、心から楽しむことができませんでした。そんな僕に転機が訪れたのは、社会人三年目の夏。同僚が「医療脱毛でヒゲをなくしたら、朝の準備がめちゃくちゃ楽になった」と嬉しそうに話しているのを聞いた時です。脱毛という選択肢が、急に現実味を帯びて僕の目の前に現れました。ヒゲができるなら、すね毛だってできるはずだ。長年のコンプレックスから解放されるかもしれない。その日から、僕はインターネットでメンズ脱毛について夢中で調べ始めました。そして、勇気を振り絞って男性専門の医療脱毛クリニックのカウンセリングを予約したのです。初めてクリニックの扉を叩いた時の緊張は、今でも忘れられません。しかし、カウンセラーの方は僕の悩みを真摯に受け止め、脱毛の仕組みや効果、痛みについて丁寧に説明してくれました。その誠実な対応に、僕の不安は少しずつ期待へと変わっていきました。初回の施術は、輪ゴムでパチンと弾かれるような痛みはありましたが、長年の悩みが解消されると思えば、なんてことのない痛みでした。回数を重ねるごとに毛は明らかに薄く、細くなっていき、自己処理の頻度も劇的に減っていきました。そして、コースが完了した翌年の夏、僕はついに、人生で初めて自分の意思でハーフパンツを買い、それを履いて街を歩きました。他人の視線を気にすることなく、涼しい風が素肌を撫でる感覚。それは僕にとって、まさに解放の瞬間でした。