ある朝起きて、喉に違和感があり鏡を見てみると、赤いブツブツができていた――。そんな経験は、誰しも一度は抱く不安な状況でしょう。喉の奥に現れる赤いブツブツは、様々な病気のサインである可能性があります。単なる風邪の症状の一つであることもあれば、特定の感染症を示唆していることもあります。その正体と、適切な対処法を知ることは、不必要な不安を解消し、早期の回復に繋がるために非常に重要です。喉に赤いブツブツができる主な原因としては、ウイルス性咽頭炎、溶連菌感染症、ヘルパンギーナ、手足口病、突発性発疹などが挙げられます。これらの病気はそれぞれ特徴的な症状を伴いますが、赤いブツブツという共通の兆候を示すことがあります。最も一般的なのは「ウイルス性咽頭炎」、いわゆる風邪の症状の一つとして現れるケースです。ウイルス感染により喉の粘膜が炎症を起こし、赤く腫れたり、小さなブツブツ(リンパ濾胞の腫れ)ができたりします。発熱、咳、鼻水、倦怠感などを伴うことが多いですが、通常は数日で自然に治癒します。特別な治療は必要なく、安静と対症療法が中心となります。次に注意すべきは「溶連菌感染症」です。これは細菌感染によるもので、主に喉の奥や扁桃腺に真っ赤なブツブツ(いちご舌と呼ばれることも)や白い膿が付着することが特徴です。高熱、激しい喉の痛み、全身倦怠感、頭痛、腹痛などを伴うことが多く、適切な抗菌薬による治療が必要です。放置すると、腎炎やリウマチ熱といった合併症を引き起こす可能性があるため、疑わしい場合は速やかに医療機関を受診することが重要です。特に、子どもに発症しやすく、集団感染することも少なくありません。夏風邪の一種である「ヘルパンギーナ」も、喉の奥に赤いブツブツや水疱ができる代表的な病気です。高熱を伴うことが多く、口の中の痛みで食欲不振になることもあります。主にウイルス感染によるもので、特効薬はなく、安静と対症療法が中心となります。